心療内科を受診するタイミングは? 初診の内容や早期治療のメリットを解説 

心療内科を受診するタイミングは? 初診の内容や早期治療のメリットを解説 

(マオメディカルクリニック 院長 植月 俊介 監修)

 心療内科では病気そのものではなく、患者様自身を診る全人的な治療を行っています。
具体的には今病気で苦しんでいる患者様に寄り添い、身体的な治療だけではなく心理療法を合わせて行います。
日本では精神疾患を患う方が増えていますが、心身の不調を感じながらも受診をためらう方も少なくありません。今回は心療内科を受診するタイミングや初診の内容、早期治療のメリットを解説したいと思います。

心療内科で治療する主な病気 

心療内科では、主に以下のような病気の治療を行っています。

うつ病(鬱病)
大きく①内因性②外因性③心因性に分けられます。元々の素因、様々なストレスが原因で脳が疲労し、意欲低下、不安焦燥感、抑うつ、睡眠障害など様々症状を呈します。

・不安障害
不安障害はパニック障害、恐怖症、恐怖性障害、PTSDなどを含みます。ある条件やきっかけで、パニック症状が起こり、慢性化することがあります。脳の誤作動などとも表現されますが、些細なきっかけで不安発作、パニックを起こし易くなるなるのです。

・自律神経失調症
ストレスによって自律神経の働きが乱れ、頭痛、動悸、うつ症状、情緒不安定など心身の症状が現れます。

・総合失調症
幻覚や妄想といった陽性症状、抑うつなどの陰性症状があります。適切な治療を行わなければ、症状は慢性的に進行し、家庭生活や社会生活を営むことが非常に困難になっていきます。

他にも解離性障害、発達障害、認知症など様々な病気の治療を行っています。 

心療内科に行くべき人とは?主な症状チェック

どのような症状がどれくらい続いたら、心療内科を受診ればいいのか迷う場合も多いと思います。
自傷行為、他人への暴力(自傷他害のおそれ)、精神運動興奮、栄養失調など、本人や他人の生命の危機となる症状がある場合、すぐにでも救急外来の受診や緊急入院の必要があります。
他には以下のような症状が受診の目安となります。  

1.心の症状
落ち込んだり、元気がなかったりすることは誰にでもよくあることです。気持ちが沈んだからといって必ずしも心の病気とはいえません。しかし、目安として2週間の間、以下のような状態が続いている場合は受診をお勧めします。

・仕事や家事育児など、やらなければいけないことに意欲がわかない
・趣味やレジャーなどが楽しめず、気分転換ができない
・ちょっとした言葉が気になったり、特別な理由がなくても落ち込む
・神経が過敏になり、ひどく緊張したり不意な出来事に動揺する
・自分に自信がもてず、他人に迷惑をかけているように感じる
・以前のように集中できず、思考力が働かない
・人目が気になり、怖いと感じる 


2.食事に現れる症状
 
食事は生命の維持に欠かせないものなので、注意する必要があります。1カ月で体重の5%の増減があった場合や、女性の方で満足に食事が取れずに生理が止まってしまった場合は、速やかに受診しましょう。
その他に、以下のような普段とは違う症状が1~2週間続いている場合受診してください。

・食欲がなく、以前よりも小食になった
・周囲から強く勧められないと、まったく食べない
・食事を以前のようにおいしいと感じない
・大量の食べ物を無茶なほど食べてしまう。甘いものばかり食べてしまう


3.睡眠症状
睡眠の乱れはちょっとしたきっかけで誰にでも起こることですが、満足できるまで眠れない日が続く場合は注意が必要です。目安として2週間以上、以下のような睡眠の状況が続いている方は受診をおすすめします。

・眠ろうとすると30分以上眠れず、目がさえてしまうこともある
・夜中に頻繁に目覚める。普段よりも2時間以上に早く目覚めてしまう
・ちょっとした物音や光ですぐに目覚めてしまう
・常に眠い状態で、いつもより長い時間、一日中眠ってしまうこともある

4.身体的な症状 
人間には自律神経系、内分泌系、免疫系の3つの系があり互いに作用してバランスを保っています。しかしストレスが加わると、そのバランスが崩れ、身体の症状として現れることがあります。
その場合、内科や脳外科などを受診しても異常なしとされてしまうこともあるでしょう。精神的な症状に合わせて以下のような身体的な症状がある方は、心療内科を受診することをお勧めします。

・以前より疲れやすい
・動悸や息切れ、めまいがする
・頭痛がする、肩がこる
・電車に乗るときや人前にでると、ドキドキする、吐き気がする
腹痛や下痢をする
・性欲がわかない。EDの症状がある

 

うつの初期症状

うつの初期症状の場合、上に挙げた心と体両方の症状が同時にでることが多くあります。
本人には辛い状況ですがなんとか普通に生活できることも多いので、そのまま放置して悪化させてしまうこともあります。「ちょっと辛いだけ」とご自分で感じても、食事や睡眠を満足にとれない場合は、早めの受診をお勧めします。

心療内科初診の内容、何を話すのか 

始めて心療内科を受診される方はどのような治療を行うのか、何を聞かれ、何を話せばいいのか不安に感じることでしょう。

心療内科の初診は問診が中心で、たっぷり30~40分時間をかけて行います。患者さんの症状を正確に把握するためお話を聞きますが、初診は信頼関係を築くための大切な時間です。

緊張してしまい上手に話せなくても大丈夫です。自分の言葉で、話せる範囲で話してください。

初診ですべてを話せなくても問題はありません。初診で診断を下さないこともありますし、経過を踏まえて初診での診断を変更することもあります。

ありのままの状態で、いつもの普段着で受診しましょう。

余裕がある方は、どのようなきっかけでどのような変化があったのか、自分の考えをメモしておくとスムーズです。

心療内科初診の料金の目安 

初診の場合は全ての検査と治療が保険適応の場合、初診料を含め2,500~6,000円程度、再診の場合は1,000~2,000円程度です。

その他に1,000円前後の薬代、別途自由診療の検査や治療費が必要な場合もあります。

心療内科での通院の頻度は重症度によって決まります。重い順に週2~3回、週1回、2週に1回です。多くの場合、はじめは週1回から始まります。

数カ月で徐々に症状が回復される方が多いですが心の病の場合、回復後の再発予防も大切です。焦らず腰を据えて症状を見守っていきましょう。目安として早くても3カ月ほどの通院は必要です。

早期発見、治療が大切!心療内科の受診はマオメディカルクリニックへ 

「心の病だなんて、自分が弱い人間のように感じる」「差別されるのではないと心配」「病院が怖い」など、受診を躊躇する方も多い思います。

しかし心の病を患う日本人は増加傾向にあり、平成20年度のデータによると、通院や入院されている方はおよそ40人に1人。生涯にわたって、5人に1人が心の病を患うと言われています。けっして特別な病気ではありません。

また、他の病気と同じように心の病でも早期発見、早期治療が大切です。症状が悪化してしまうと自分自身の状況を正確に把握できなくなり、治療が困難になることもあります。

心の病では心身どちらの症状もあるため、何の病気なのか判断は容易ではありません。だからこそ、いつもと違う心身の不調を感じたらまずはクリニックに受診してみることが大切です。

また、一見心の病にみえてもそうではなく、別の病気による症状であることも少なくありません。マオメディカルクリニックでは、心療内科・精神科だけではなく、内科もありますので、広い視野で心療を行っています。

辛い症状は我慢せずに、気軽にマオメディカルクリニックに受診ください。


参考文献:
『精神科・心療内科の上手なかかり方がわかる本』監修渡辺登 講談社
『心療内科がわかる本』芦原睦著 法研