パニック障害

突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、
そのために生活に支障が出てしまいます。

パニック障害とは

パニック障害は不安障害の中の1つで、最も一般的な障害と言われています。 対人恐怖、広場恐怖など様々な障害や恐怖症が含まれます。
ストレス性の不安症や神経症、あるいは心の病気とも違います。最近の研究などから、パニック障害の原因は、脳内神経伝達物質(脳内ホルモン)のバランスの乱れであることがわかってきています。
特徴的な症状はパニック発作です。突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出てしまいます。
このパニック発作は、自分ではコントロールできないと感じるほど強く、また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになります。
特に電車やエレベーターの中などの閉じられた空間では「逃げられない」と感じ、外出ができなくなってしまうことがあります。
発作が継続する時間は人それぞれで、数十分ほど長く続く人もいれば、比較的短い時間で収まるが発作を何度も繰り返す人もいます。
パニック発作を経験すると、多くの人が強い不安感や死への恐怖感をもつようになります。一番の恐怖はこの苦しみの再発です。
つらい症状ですが、パニック発作は命にかかわるものではないということを知っておくことが大切です。また、適切な治療を受ければ治る病気であることも知っておきましょう。

治療方法

最も一般的な療法は、薬物療法と認知行動療法の併用です。
少しずつ苦手なことに慣れていく認知行動療法は、薬による治療と同じくらいパニック障害に治療効果があることが認められています。ただし、無理は禁物なので、自分のペースで取り組むことが大切です。

薬物療法
SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)、抗不安薬、三環系抗うつ薬の有効性が知られています。
認知行動療法
パニック発作を経験すると、不安感から、ちょっとした症状にも過剰に反応しがちです。軽い症状がみられたとき、冷静に対処する方法(呼吸法など)を知っておくと、発作を抑えることができます。
薬が効き始めて発作が起こらなくなってきたら、苦手だった外出などに少しずつ挑戦することも治療の一環になります。