インフルエンザ

インフルエンザは、空気感染や接触感染して起こる病気です。
重大な合併症を併発することもあります。

インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスが鼻やのどの上気道などの粘膜に感染して起こる病気です。A型、B型、C型の3種類が知られていますが、人の間で流行するのは主にA型とB型です。
A型は人以外にもブタ、ウマなどの哺乳類やカモ、ニワトリなどの鳥類などに感染します。
インフルエンザは、感染した人のくしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスを、鼻や口から吸い込むことで感染します。
また、飛沫から水分が蒸発した細かい粒子が空気中を浮遊し、それを吸い込んで感染する空気感染や、ウイルスのついた手指やものにふれて感染する接触感染もみられます。
感染してから発症するまでの潜伏期間は1~5日で、大多数の人では約1週間で治ります。
インフルエンザでは、咳やのどの痛みなどの呼吸器の症状だけでなく、高熱、全身のだるさ(倦怠感)、食欲不振などの全身症状が強く、頭痛や関節痛・筋肉痛など呼吸器以外の症状を伴います。
乳幼児、高齢者、基礎疾患をもつ人では、気管支炎、肺炎、中耳炎などを併発することもあります。
重大な合併症には急性脳症(インフルエンザ脳症)や重症肺炎があります。
インフルエンザが疑われる症状に気づいたら、できるだけ早く医療機関で診察を受けましょう。

治療方法

インフルエンザの治療薬として使用される「抗インフルエンザウイルス薬」は、ウイルスの増殖を抑え発熱などのつらい症状を短くするため、インフルエンザの早い回復に効果的です。
また、乳幼児や高齢者などの重症化を予防するためにも有効といわれています。ウイルスは初期ほど急激に増えるため、発症後48時間以内に投与することが重要です。 インフルエンザには抗生剤(抗菌薬)は効きません。
しかし、インフルエンザにかかったことにより、他の細菌にも感染しやすくなり、このような細菌の感染による肺炎や気管支炎などの合併症に対する治療として、抗生剤(抗菌薬)を使用することがあります。