耐えがたいストレス状態が続くことで、ストレスになる出来事に対して精神や素行に障害がでる病気です。
適応障害とは
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。
学校や会社、家庭などの身の回りの環境にうまく適応することができず、うつ状態や不安状態、 攻撃的な行動などの症状が現れて社会生活に支障をきたします。
特定のストレスが原因となっているので、その原因から離れると症状は次第に改善します。
適応障害の精神症状は、不安、抑うつ、焦燥感、敏感、混乱などがみられます。
一方で身体的にあらわれる症状は、倦怠感、頭痛、腹痛や不眠、行動面では遅刻、欠勤などがあります。
適応障害の治療法
適応障害は適切な治療を行えば治ります。ストレスの原因を突き止め、その原因となっているストレスを軽減する、適応しやすい環境に整えることや、場合によっては休職や休学をしてしっかり休養することで、心のエネルギーを回復することが必要です。
自らのストレスを認め、バランスのよい食事と十分な睡眠をとることが大切です。ストレスを改善しようと取り組むよりは、気分転換をしたほうがよいケースが多いです。
- 薬物療法
- 適応障害そのものを治す薬物は特にありませんが、症状を和らげるために薬物療法が必要な場合もあります。それぞれの病状に応じて、不安には抗不安薬、うつ症状には抗うつ薬の服薬など、不眠には睡眠薬などがあります。
- 精神療法
- 精神療法は、適応障害において有効な治療手段です。 カウンセリングを受けることで混乱した心の整理をしたり、 心理的な援助により社会に適応できるようにすることも大切です。 治療しなくても自然治癒すると考えられがちですが、同様のストレスに置かれた人が同様の症状を呈するわけではなく、治療を必要とする患者さんも多く存在します。