湿疹

1週間以上かゆみやただれが生じる。刺激物の接触や体の内側から起きる場合も。

湿疹とは

かゆみを伴う紅いブツブツが体の一部に現れることが多く、少なくとも数日から1週間以上この症状が続きます。
皮膚表面にかゆみのある赤い斑(紅斑)や盛り上がったブツブツした斑(丘疹)や、かさかさして細かい皮がめくれたような場所(鱗屑)などが出現し、かゆくて掻いているうちに病変の場所が広がってきます。
また、もともとあった皮疹も水ぶくれ(水疱)になったり、膿だまり(膿疱)になったり、掻き破ってじゅくじゅくした面(びらん)になって、黄色調の浸出液がでてきたりと色々な変化をします。

原因には、金属などの刺激物の接触による場合、皮膚表面がこすれたりする場合、内服薬などによる体の内側から起こる場合などがあります。
刺激物となる金属には、指輪、ネックレス、イヤリング、ピアス、腕時計などに含まれるニッケルやコバルトなどが知られています。
また、ウルシやギンナンなどの植物、手袋や下着に使われているゴム類、洗剤に含まれる界面活性剤、化粧品に含まれる化学物質も原因となります。
たいていはかゆみを伴い、ただれ(潰瘍)が生じることもあります。

治療方法

原因によって治療法は異なりますが、基本的にはステロイド薬が使用されます。
軽度な湿疹であれば、ステロイド薬の塗り薬で症状は改善しますが、自家感染性皮膚炎のように全身性に湿疹が現れるような場合には、ステロイド薬の内服治療が行われます。
また、細菌や真菌感染を起こしているものには抗菌薬や抗真菌薬の塗り薬、飲み薬が必要に応じて使用されます。かゆみに対しては、抗ヒスタミン剤の内服で対処するのが一般的です。

湿疹は一度治っても、また条件が悪いと発症してくる可能性はあります。症状が出ているときはしっかり治して、普段から予防をすることで、湿疹はコントロールできるものと考えます。