腎細胞癌

早期の段階で偶然見つかるケースが増。健康診断や人間ドックが早期発見の第一歩。

腎細胞癌とは

腎臓にできるがんのうち、腎実質の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。
同じ腎臓にできたがんでも、腎盂にある細胞ががん化したものは「腎盂がん」と呼ばれ、腎細胞がんとは区別されます。
急速に進行するタイプ比較的進行が緩徐なタイプがあるといわれており、手術後10年を過ぎてから再発や転移を認めることがあります。
腎細胞がんが大きくなると、血尿が出たり、背中・腰の痛み、腹部のしこり、足のむくみ、食欲不振、吐き気や便秘、おなかの痛みなどが生じたりすることもあります。
腎細胞がんは、小さなうちは症状がほとんどないため、早期に発見することが難しいがんとされていました。
しかし、最近は健康診断や人間ドックなどによって、早期の段階で偶然見つかるケースが増えており、現在では、腎細胞がんの約70%が無症状のうちに発見されています。

治療方法

手術療法
腎臓の一部またはすべてを摘出する方法で、腎細胞がんの治療によく用いられます。
放射線療法
高エネルギーX線やその他の種類の放射線を用いてがん細胞を殺すか、または成長させないでおくがん治療のことです。
化学療法
薬剤を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞分裂を停止させることで、がん細胞の増殖を停止させるがん治療です。
血液、毛髪などいくつかの正常組織に影響することから、副作用が生じる場合があります。
生物学的療法
患者自身のがんと闘う免疫機構を活発にする治療法です。自らの体内でつくられる物質や実験室で作成された物質を用い、患者自身の病気に対するもともとの抵抗力を高め、方向づけしたり、回復させたりします。
標的療法
正常細胞を傷つけずに、特定のがん細胞を識別したり攻撃したりする薬剤や他の物質を用いる療法です。