扁桃腺炎

いわゆるのど痛をおこすほとんどがこの病気です。
普段から正しい生活習慣を心がけましょう。

扁桃腺炎とは

扁桃腺とは、舌の付け根の両側にあるこぶのようなリンパ組織で、ウィルスや細菌などの病原菌から体を守る免疫の役割を果たしています。
空気中の病原菌は、鼻やのど、扁桃腺に付着することがほとんどで、扁桃腺に付着した病原菌が増殖すると炎症を起こします。
これが扁桃腺が腫れる原因で、多くの場合は発熱を伴います。症状は、のどの痛み、発熱、あごの下や頚部のリンパ節の腫れなどですが、耳や側頭部に痛みが放散することもあります。
病原菌を増殖させる原因は、風邪や疲れ・ストレス、気温の急激な変化、のどの乾燥などです。扁桃腺についたウイルスや細菌が増殖すると炎症を起こし腫れてしまい、扁桃腺炎を発症します。
いわゆるのど痛をおこすほとんどがこの病気です。主に小児に起こりますが、抵抗力が落ちると成人にもかかります。

治療方法

扁桃腺に関する病気は、うがいと手洗いをすることで病原菌の侵入を防ぐことができます。発熱を伴う場合には溶連菌に有効なペニシリン系の抗生物質が処方されます。
扁桃炎は細菌感染によるものなので、早めに治療を開始し、水分をたくさん取り身体をゆっくり休め安静を保つことで、数日間程度でよくなることがほとんどです。
ただし、扁桃腺炎を1年に4~5回以上繰り返すようになると「慢性扁桃腺炎」と診断され、手術が必要になってしまいますので注意が必要です。
また、慢性扁桃腺炎は、発症してしまうと薬での改善は見込めません。
普段から栄養バランスのとれた食事をとり、十分な睡眠を確保するなど正しい生活習慣を身につけておきましょう。
扁桃炎などの病気は症状が風邪によく似ているため、自己判断で放置してしまうと、その結果さらに重大な病気にかかってしまう可能性があります。
扁桃腺が腫れたり、発熱などの症状が現れ、風邪薬を服用してもよくならない場合は早めに受診するようにしましょう。