乾癬

再発性のある慢性の病気。外的刺激を受けやすいところに出やすい傾向あり。

乾癬とは

乾癬は皮膚の炎症症状を伴い慢性の経過をとる病気で、特徴的な皮疹の形や分布などから比較的容易に診断できます。 再発を繰り返す慢性の病気で、それらの斑は銀白色の鱗屑(うろこ状のくず)を伴い、正常な皮膚との境界ははっきりしています。 皮膚症状の見た目や現れる場所は人によってさまざまですが、頭皮や髪の生え際、ひじ、ひざなど比較的外からの刺激を受けやすいところに出やすいという傾向があります。 典型的な症状は、皮膚から少し盛り上がった[浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)]赤い発疹[紅斑(こうはん)]の上に、銀白色のフケのようなもの[鱗屑(りんせつ)]がくっついてポロポロとはがれ落ちます。

治療方法

乾癬の治療には多くの薬剤が使用できます。多くの場合、症状の重症度と範囲に応じて複数の薬剤を組み合わせて使用します。

外用薬
外用薬(皮膚に塗る薬)が最もよく使用されます。皮疹に直接薬を塗ることで治療効果を発揮する薬です。
免疫の働きを抑えて炎症を抑える「ステロイド(副腎皮質ホルモン)外用薬」、皮膚の細胞に働きかけて異常な増殖を抑える「ビタミンD3外用薬」が用いられます。
光線療法
皮疹に紫外線を照射して症状の改善をうながす治療です。光線療法は多くの場合、様々な外用薬と併用されます。(特に広範囲の皮膚が侵されている場合)
UVA(長波長紫外線)を用いる「PUVA療法」、UVB(中波長紫外線)を用いる「UVB療法」や「ターゲット型光線療法」があり、皮疹の範囲に合わせ、紫外線を全身または部分的に照射します。
また、個々の皮膚の斑に対する治療を、紫外線を集中させるレーザーにより直接行うこともあります。
全身性薬
重度の乾癬や乾癬性関節炎に対しては、経口薬や注射薬を使用します。そのような薬剤には、シクロスポリン、ミコフェノール酸、メトトレキサート、アシトレチン(acitretin)などがあります。